オーストラリア大陸の真ん中に、エアーズロックという大きな岩の山があります。この山に登りたくて、世界中から観光客が訪れます。山のふもとの村はお土産屋さんや宿泊施設がたくさん建ち並んでいます。最近、あまりにも観光客が多くて、ゴミがその辺に捨てられたり、治安が悪くなったりで、環境問題が取りざたされるようになりました。そのうえ、この山は地元の先住民の人たちからは神聖な山だと信じられており、彼らは自分たちの
ツアーを利用して東京に行ってみたい... の続きを読む
1942年(昭17)を境に太平洋戦争の戦況は急速に悪化してゆき、私の「小さな旅」の情景も汽車に乗るたびに変わってきた。満席で座れないことが多くなり、車内の雰囲気はとげとげしくなってきた。旅人の服装も、男は国民服、女性はモンペ姿となり、いかめしい軍人の姿も目立つようになった。通路やデッキを埋めた乗客が立ったまま微睡む夜汽車から、かつての詩情は跡形もなく消え失せた。戦況の悪化は鉄道を主役とする交通機関
太平洋戦争の戦況悪化すると... の続きを読む
4年ぶりに日本最北の駅を訪れた感懐を胸に翌日、東京への南下の旅についた。きょうの目的地は小樽だが、〈スーパー宗谷2号〉では出発が早過ぎ、〈サロベツ〉では小樽着が遅過ぎる。途中3回も乗換えがあるが〈サロベツ〉利用より1時間半早く小樽に着ける、10時58分発の名寄ゆき普通列車で稚内をあとにした。この4328Dはキハ54形ディーゼルカー1両、いかにも北辺のランナーらしい旅姿だ。僅か18人の地元客をパラパ
ローカル列車に揺られて旭川へ... の続きを読む
4泊5日程度にまで延ばせれば、より良いでしょう。そして、それが習慣となり、やがて年に1度1週間の湯治に向かえるようになれば、こんな素晴らしいことはありません。もちろん、時間やお金とも柑談しなければならないでしょう。けれども、その条件が整ったら潟治に行こうと考えていたのでは、永遠にできない可能性もあります。昨今、よく使われる言葉に数値目標というのがあります。心身を守るための手段として、湯治に行くとい
湯治を生活暦の一部に... の続きを読む
戦後六十年、日本人は西洋医療に依存しすぎてきたのではないでしょうか。「病気になったら病院に行けばいい」という安易な健康に対する意識、病院依存体質が、今日の医療を取り巻く深刻な状況の原因の一つになっている気がしてならないのです。「がんの早期発見」のスローガンはあきるほど耳にしてきましたが、「がんにならない健康な体づくり運動」はほとんど記憶に残っていないことなどもその一例でしょう。わが国の食料自給率は
健康は幸福で平和な生活へのパスポート... の続きを読む
自然湧出泉、なかでも直湧きが究極の温泉である話をしてきました。では、なぜ新鮮なお湯につかることが、自然治癒力につながるのか?「温泉を味わう」という文学的な言い方を、少しばかり科学してみましょう。まずは、精神的な効果が思い当たります。ぬるめのお湯に入ると、リラックスして眠りたくなるというのは、副交感神経が刺激された結果、生理的な活動が抑制されるためです。また、副交感神経が活発に働くと、大切な免疫細胞
温泉の味わい方はつかる、飲む、肌で吸収する... の続きを読む
伝統的共同湯の一種に、「寺湯」があることも知っておきたい。「寺湯」とは、温泉地に建つ温泉寺か、それに準じる古刹の境内にある共同浴場、あるいはだれでも入浴可能な寺の中の浴室をさす。日本の温泉・入浴史上、仏教が果たした役目はとても大きかった。仏教寺院では「施浴」といって、一般庶民にまで入浴をふるまってきた。だから、歴史の古い温泉地で自家泉源を持つ寺に、人々に開かれた温泉入浴の場があっても当然だといえよ
寺湯とは... の続きを読む
飲泉療法とは別に、温泉には「味わう」楽しみがあると思う。ワインのテースティングや日本酒の利き酒と同じように、口で味わって源泉の違いをつかむ楽しみだ。そこから泉質やph(値)を当てたりする「源泉テースティング」をすることもできる。飲泉療法では重要な放射能泉や、無味無臭で飲泉しやすい単純温泉などは、口で味わう楽しみのほうからすると、少し物足りない。その点、単純炭酸泉は個性が際だっていて、「楽しみ」も抜
「味わう」楽しみ... の続きを読む
マンダリンオリエンタル、ペニンシュラホテルズと、日本に進出するに至ったのである。東京のホテルは、昭和39年(1964年)の東京オリンピックを契機に、急速に整備が進み、明治開国以来の外国人を迎える迎賓館としての伝統を持つ帝国ホテル、皇居外苑内に位置し、帝室林野局の直轄ホテルとして建設され、後に外国人向けホテルとなったパレスホテル、そして、東京オリンピックを契機に建設されたホテルオークラ、元力士が興し
ホテルの「御三家」... の続きを読む
アクセスが不便な山間部のリーズナブル料金だった宿が、宿泊料金をどんどん高く吊り上げ始めた。近年の秘湯人気のためにマスコミにやたらもてはやされ、ブランド化した秘湯宿が出始めたのだ。山間部のひなびた感じと湯のよさが魅力だったのに、料金を上げたせいか、数寄屋造りの建物に会席料理というおなじみの姿に変わってしまうこともある。安全性、清潔性、ホスピタリティという基本三条件さえ、おろそかになった宿も現れている
「ブランド秘湯宿」にご用心... の続きを読む
今まで、日本のホテルは3つの要素全てを備えた、「帝国デパート型」ホテルを目指してきた。帝国ホテルは、明治23年開業の115年の歴史を持つクラシックな老舗ホテルだ。加えて1019室の規模と170億円の改装費用を投入した最新設備を備えたモダンなグランドホテルでもある。そして今回のリニューアルと共に、外国からの賓客を意識して、世界に1室しかないかつてのライト館をイメージした「フランクーロイドーライトー・
ホテルの全ての顔を持つ帝国ホテル... の続きを読む
もうひとつ不満を書かせてもらう。それは、日本温泉協会が相変わらず今回も「天然温泉」という言葉を使っていることである。温泉というのは、本来天然である。それにどうしてまた、天然という言葉をつけなければならないのか。私にはこれが分からない。もちろん経緯は知っている。温泉マークが一時期、「逆さクラゲ」という隠語で連れ込みホテルのようなところを指すのに使われたからだ。そういう中で日本温泉協会は、危機感を持っ
「天然温泉」は、循環風呂の隠れ蓑... の続きを読む
「旅館」は違う。ちっとも憤慨してない。きっぱりと「日本旅館」と言い切っている。紛らわしい同種が出現したから止むを得ず、というのではなく、「旅館」が本来の姿を変えつつあることへの疑問、或いは不安が、「日本」を付け加えるきっかけになったのではないか。「日本旅館」。旅館に日本を冠したのは、単に紛らわしいものと区別するため、という消極的なものではなく、その本来の姿、即ち優れた日本の宿文化に対する誇りを込め
日本旅館の担い手は日本の宿文化に誇りをもっている... の続きを読む
サービスの中心的役割を果たすエージェントは、多岐にわたる要望に即応しなければならず、またさまざまな知識や冷静な判断力、高い語学力が要求されるため、開業前、米国内のウェスティンで、短い人で四ヶ月、長い人で一年半にわたり実地研修を受けた。しかし、これほど入念な下地づくりをしたにもかかわらず、開業当初は宿泊客の要望に迅速に対応できず、一部混乱もあったようだ。この全く新しいサービス態勢が円滑に回りだしたの
サービス・エキスプレスの体制づくり... の続きを読む
格調高いアーバンリゾートフォーシーズンズ椿山荘はどういう点で人気が高いのだろうか。まず、立地環境を特徴づけている庭園の存在が挙げられる。それから内部の優雅な雰囲気である。所々に東洋趣味を織り交ぜながら、女性好みの華麗な装飾がちりばめられている。天井から下がるシャンデリアはヴェネツィアングラスで、温かみのある照明が柔らかな世界を形成している。観葉植物や生花が多く見られるのも特色の一つである。外資系ホ
椿山荘が変えた客室の標準サイズ... の続きを読む
海外に出かけてゴルフを楽しむ人が増えました。日本にはない、壮大な自然の景観のなかに設計された美しいコースをまわるのは、ゴルファーにとって大きな魅力です。ところが中高年にとって、ゴルフはスポーツのなかでもっとも突然死が起きやすい種目です。ゴルフのプレー中に、心筋梗塞と脳卒中が起きることが多いのです。ゴルフを「遊び」ととらえる人が多いことも、深刻な症状が出やすい理由のひとつです。登山やスキー、ダイビン
中高年の海外ゴルフは危険度大... の続きを読む
旅には、体力面の準備も必要です。年をとると、若い頃のような体力はありません。しかし、たとえばパリで美術館めぐりをするにも、相当の距離を歩けるだけの体力が必要です。それを考えると、ふだんほとんど歩かない人も、旅行に行くと決まれば、それまでバスや車を使っていたところを歩いてみたり、朝の日課に散歩を取り入れたりすることでしょう。トレッキングをするにしても、旅行先でいきなり歩くというのは無理です。ふだん歩
旅は健康維持の格好の目標に... の続きを読む
「古湯」といわれる歴史ある有名温泉地の外湯の湯質、湯量などが劣っていたら、宿の温泉もそう期待できないということになる。ましてやその外湯すら閉鎖してしまった温泉街は湯量など、温泉の条件が著しく悪化したと判断することにしている。外湯は温泉街の歴史そのものであり、シンボルなのであるから。温泉選びの基準を外湯のよし悪しに置いてもいいと考えているほどなのだ。例えば愛媛県道後温泉なら「道後温泉本館」、大分県別
古湯を復活させよう... の続きを読む
彼女は本職の板前さんを前に、ここぞとばかり味の秘訣を尋ねている。板前さんは彼女の質問に、笑顔で丁寧に答えてくれる。カウンターに座ったゲストとの会話がいかにも楽しそうだ。ほかの板前さんも、しきりにゲストと会話している。こういう楽しみも、カウンター席の魅力である。彼女も会話を大いに楽しんだ。とくに、魚の下ろし方や捌きかたのコツはさすがにプロのテクニックと感心しきり、大いに参考になった様子である。自慢の
のれんに恥じないグレード... の続きを読む
ホテルはあらゆるサービス業の集大成である、あるいはホテルはそれ自体がひとつの社会である、といわれる。食べる、眠る、楽しむ、学ぶ、情報を集める、リラックスする、運動する…。ホテルには、人間に必要な生活の要素すべてが凝縮されてそこにある。ただし、それは決して日常の世界ではない。なぜならそれぞれに必要な要素を満たすために、ホテルにはプロフェッショナルがそろっているからだ。ちょっと想像してもらいたい。たと
ホテルはサービス業の集大成... の続きを読む
昭和二〇年代後半の熱海である。映画はドラマなので、必ずしも現実を写実的に描きだしているわけではない。しかし当時の人々にとって、このドタバタ喜劇ふうに描かれた熱海の様子は、多少誇張のあることを承知で充分納得のいくものだったろう。しかしこの作品をいまビデオやDVDで見る私たちは、二〇年代後半にしてこうだったのか、という思いにとらわれる。それほどまでにここに描かれる熱海は、毒々しいまでに俗化された姿で描
大衆温泉地の王様... の続きを読む
短期の安いスケルトン・ツアーに申し込み、消費情報ばかりのカタログ型ガイドブックを持って、東アジア都市かビーチーリゾートへ向かう「歩かない」個人旅行は、どのような海外旅行のかたちを、主流化させてきたのだろうか。たとえば「るるぶ」や「マップル」を手に取れば明らかなように、スケルトン・ツアーと連動するカタログ型ガイドブックでは、できるだけ現地の人々に道を聞かずに、お目当てのショップやレストランに到着でき
若者が海外旅行に行かないほんとうの理由... の続きを読む
正しい温泉文化を取り戻すためには、そういう宿には利用者側が背を向けたいものです。利用者の意識改革が、マガイモノの温泉を淘汰し、温泉文化を正しい方向に進化させるのです。高度成長期以来、日本人は温泉宿に本質とはかけ離れたものばかり求めてきました。ジャグジーやシャワーもそうですし、屋上の展望大浴場からの眺望もそうです。旅行の主役が男性から女性に変わり、団体から個人へとシフトしてはいるものの、そのあたりの
デザイナーズ旅館の人気は古い温泉観の名残でしかない... の続きを読む
あえて科学的に温泉の本質は何かと問われたら、「還元系」であることと答えることにしています。湧水も温泉(冷鉱泉も含む)も、地下から湧出するものの共通した特性は還元系なのです。還元力のある温泉や水は、私たちの体の細胞を活性化してくれます。皮膚ですと老化を防ぐはたらきをしてくれます。「アンチエイジング」という言葉が流行していますが、まさにホンモノの温泉はアンチエイジングの旗手といってもいいでしょう。対す
科学的に見ると温泉の保質は「還元系」... の続きを読む
小さい子供がいるからということでなかなか旅行ができなかったという人がいるかもしれません。それは子供にもかわいそうなことです。昔はあなたがいたから旅行にいけなかったとなると子供には何の罪ものないのに悪いことをしたと思わせてしまいます。こどもは手のかかるころからどんどん成長するのですから、それに応じて生活する必要があります。小さい子供がいても旅行に行くことは可能です。家族旅行において宿泊先にキッズルー
キッズルームがある宿で家族旅行... の続きを読む